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すべてにピントが合ってしまうビデオカメラ ~「オム二フォーカスビデオカメラ」登場~

今から40年くらい前の映画で、スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』(1971年)がありました。
当時、梅田の映画館で見ましたが、近未来を舞台設定にしていたことや、私自身がわかったせいもあり、よく分からない映画と言う印象しか残っていません。

実は、この映画もそうですが、黒沢 顕監督や、オーソン・ウェルズの処女作『市民ケーン』でも、ディープフォーカス(Deep focus)と言う手法が使われています。
ディープフォーカス(Deep focus)は、パンフォーカスとも呼ばれて、映画におけるリアリズム技法の一つです。

一般的にパンフォーカスで撮影するには

1. 焦点距離の短い広角レンズを使う。
或いは、撮像素子が小さい方が被写界深度が深いのでパンフォーカス撮影に適している。
(逆に、大きいサイズの撮像素子がついているデジタル一眼はボケ味がキレイ)

2. 絞りを絞る。
シャッタースピードが落として、絞り込む。但し、その分、「ぶれ」が心配
三脚や感度アップも必要。

3. 遠くから撮る。
カメラを後ろに下げて被写体を遠距離に置くことでパンフォーカスを得る(望遠レンズ使用)

パン

上の写真は、広角レンズを使って、絞り込んで撮影したもの。

しかし、1839年にダゲールによって発明されたカメラには、オートフォーカスにしろ、マニュアルフォーカスにしろ、あるポイントに焦点(ピント)を合わせると、他のポイントに焦点が合わないと言う問題があります。

レンズ


これを解決する方法が、上の三つの方法だったのですが、ビデオ産業に革命的な「オム二フォーカスビデオカメラ」が登場したそうです。

オム二フォーカスと言うのですから、それはもうおそらく被写体の位置が少々前後していても、「全部」ピントが合ってしまうカメラなんでしょう。

オム二フォーカスビデオカメラとは、こんなシステムだそうです。

・距離測定システム
光の強度は、距離の自乗に反比例して減衰する。二つの異なった場所の光源のそれぞれの光の減衰を測定して、正確に距離を算出するシステムの開発

・マルチシステムな撮影
上の、距離測定システムとカメラを複数組み合わせて、それぞれ異なった距離にピントが合っている映像から、取捨選択して一つの完全なパンフォーカス画像を作ろうというシステムらしいのです。

いったい、どのようなカメラなのかは、未だ分かりませんが、実用化されれば、映画やビデオ表現が、よりリアルになる可能性もあるし、学術的な用途もありそうです。


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