スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

寺山修司 映像詩展2010リポート ~実験映画と限界芸術論~

昨日(5月4日)は、大阪市西区九条のシネ・ヌーヴォに行ってきました。

nuvo

シネ・ヌーヴォでは、5月1日~14日迄、『寺山修司 映像詩展2010 ~兄・寺山修司と弟・森崎偏陸』として、寺山修司の長編作品3本と実験映画15本を日替わりでプログラムして上映しています。
わたしは、昨日の16時40分~の実験映画集Dを見て来ました。

screen

これをお読みの方には「寺山修司」って??とお思いの方もいらっしゃると考えて、敢えて書くと、詩人、歌人、俳人、エッセイスト、小説家、評論家、映画監督、俳優、作詞家、写真家、劇作家、演出家。
1935年青森県弘前市生まれ。
生きていらっしゃれば今年75歳。

この方のコンテクストを知りたくてフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』をググると、こうあります。

・警察署勤務の父の転勤のため、県内各所を転々とする。
・父の出征(戦争に駆り出される事)のため、母と三沢市へ疎開。
 母はその九州に働きに、修司は青森市の親類に預けられる。
・青森大空襲で、焼け出される。父がセレベス島で戦病死したとの知らせ。
・戦後は母の兄を頼り六戸村古間木(現:三沢市)で暮らす。母は米軍キャンプで働く。
・母が福岡の米軍ベースキャンプで働くことになり、修司は、青森市内の叔父の映画館「歌舞伎座」に引き取られる

その後。俳人の京武久美との出会い、句作活動をはじめとする実に様々な創作活動が続いてゆきます。

何故こんな事を書いたかと言うと、昨日見た実験映画を読むためには、そんな寺山修司のコンテクストを少しは、分かっておいた方がいいかなと、事前に調べていたのでした。

開演の時間が来て、ありきたりの影アナの後、漆黒の闇にほのに白く見えるスクリーンに映し出された映像は、こんな映像でした。



緑色一色で、しかも極端にコントラストを抑えてあるので、表現の幅を故意に制限していると思えないのです。
この作品のタイトルは『檻囚』で、撮影は、連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』のモデルとなった写真家の立木義浩さん。

次に上映されたのが、これです。



この作品のタイトルは『トマトケチャップ皇帝』と、何だかかわいいアニメを彷彿とさせますが、中味は全く異なり、少女の全裸シーンや、少年と複数の大人の女性とのセックスを思わせるシーンなど、かなりドキッとさせられるシーンが出て来ます。
多分今なら、それ幼児ポルノだ、なんだとマスメディアの好餌になるはずです。
しかし、わたしは、この作品に、寺山修司が生きてきた時代や、彼のコンテクストを強く感じてしまったのですが、どうでしょう?


次は、『トマトケチャップ皇帝』の中から、分離独立させたと言う『ジャンケン戦争』です。



二人の登場人物が、とにかくひたすらにジャンケンを続けると言う作品、あまりの執拗さに、途中腹立たしくなるのも実験なのか?(苦笑)と思う作品でした。

次にスクリーンに映し出されたのが、これ。



タイトルは『蝶服記』です。
これもかなりきわどい映像でして、今ならさしずめ「乱交モノ」との指摘も受けかねないような気がします。
それにしても、寺山作品に数多く出演されている新高恵子さんの、セクシーさは、半端じゃありません。

最後は、『二頭女 影の映画』です。
これは、youtubeを探したのですが、見当たりませんでした。

影

この映画でも新高恵子さんと男性が裸で絡んだ後、男が部屋を出てゆく。
新高恵子は、不在の痕跡である男の影をいつまでも見ているとか、影と実態が入れ替わったりとか、映像的に面白かったですね、これは。

以上の5本を見てきたわけですが、このブログのまとめとして、どう書こうと悩んだ挙句、鶴見俊輔の『限界芸術論』を持ちだすしかないかと考えました。

映画は、大衆芸術だと思います。
「大衆芸術」は、多くは専門的芸術家によって創られますが、企業や資本家の介入により、分かりやすく、広く伝わることが重要であり、特色です。
歌謡曲、大衆小説、ハリウッド映画等がその例です。

それに対して、「純粋芸術」は、専門的芸術家によって生産され、おもに専門知識を兼ね備えた者によってのみ消費されるアート(Art)を指すと言います。
クラシック・バレエ、交響楽、印象派絵画、古典文学、前衛映画等がその例です。

もうひとつ、「限界芸術」と言う概念があります。
これは、「非専門的芸術家によってつくられ、非専門的享受者によって享受される」ものだそうで、わたしのブログもそうですし、youtube等もそうです。

今と言う時代、映像の「限界芸術」は、実に多様で、ネットの宇宙の中には、50年ほど前の実験映画を超越した映像表現がきっとあるように思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

明日香人

Author:明日香人
各地の棚田保全活動の情報や美しい棚田を紹介してゆきます。

関連商品
おススメ書籍
twitter
検索フォーム
最新記事
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
最新コメント
カテゴリ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。