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シナリオが映画の設計書なら........定規とコンパスがいる!?~映画『羅生門』シナリオ秘話~

脚本家の橋本 忍さんは、師と仰ぐ伊丹万作氏急逝(享年47)に衝撃を受けてシナリオへの足取りを失い、暫くは執筆できないでいた。
シナリオライターとしての復活は、伊丹万作氏の遺訓により「原作物」のシナリオ化以外あり得ないと思うようになる。
書店で「芥川龍之介全集」を買い求める。

「羅生門」「芋粥」「地獄変」「袈裟と盛遠」「世之助の話」「藪の中」「六の宮の姫君」「偸盗」等の作品の中から橋本さんが選んだのは「藪の中」だった。

(F・1)
○山科から関山の路
旅を行く侍夫婦、夫は若狭の国府の侍で金沢武弘、太刀を帯び弓矢を携え馬を引き、馬上には牟子を垂れた女だが....
風で牟子の垂絹が跳ね上がり、美貌の瓜実顔が見える、妻の真砂(文集文庫 橋本 忍著『複眼の映像』より)

橋本さんは、藪の中を僅か三日でシナリオ化した。
シナリオは二百字詰め原稿用紙93ページで、映画にすれば40分から45分くらいで、劇場用映画としては短かった。
橋本さんは、この藪の中を、若い盗人に、藪の中で妻が手込めにされる男の話から、この作品のタイトルを『雌雄』とした。

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それから半年から一年ほどのちに、橋本さんのところに映画芸術協会のプロデューサー本木荘二郎氏から一通の葉書は、黒澤 明監督が橋本さんが書いた『雌雄』を映画化したいと言っている。ついては打ち合わせをしたいので上京されたいとの内容。

『雌雄』は、伊丹万作氏の細君が手元にあった橋本脚本を伊丹市と同郷(愛媛県)の映画監督 佐伯 清に渡し、
黒澤 明監督がそれを譲り受けていた。

上京した橋本さんは、黒澤邸で初めて監督と会う。年は監督の方が、8歳上。
監督の手には『雌雄』の生原稿。

監督が橋本さんに切り出した言葉は

「あんたの書いた、『雌雄』だけど、これ、ちょっと短いんだよな」
「じゃ『羅生門』を入れたら、どうでしょう?」
「羅生門?」
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暫く両者沈黙の後
「じゃ、これに『羅生門』を入れ、あんた、書き直してくれる?」
「ええ、そうします」

これがのちに「盟友」と言われた二人の出会いだそうです。

sinobu

ところが、橋本さんが自身何気なく言った「じゃ『羅生門』を入れたら、どうでしょう?」が、実は大変な仕事になるのでした。

長くなるので、本日はここまでにしますが、橋本 忍さんは、著書『複眼の映像』(文集文庫)で、シナリオの事を次のように書いています。

(黒澤 明にとってシナリオは映画の設計書、シナリオが映画の設計書なら........定規とコンパスがいる!?)

続きは、又、明日書きます。
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